:2017/03/22  :2018/02/17

猫の去勢や避妊手術をしても性格は変わらない?手術の時期や体重は?

子猫を飼い始めるときに、きちんと考えておかなければならないのが、去勢・避妊手術についてです。その名のとおり、生殖機能を失くすための手術です。手術と聞くと、なんだか怖いような気がして「かわいそうだし、やめておこう」と思ってしまう人もいるでしょうが、猫を飼うにあたってはとても大切なことです。

去勢や避妊手術は、猫にとっては楽なことではないですし、飼い主も病院に連れて行くときや術後の様子を見ていると辛いときもあります。

ただ、去勢や避妊手術は、猫にとってただ辛いだけでなく、長い生涯を生きるにあたって、楽になることもあり、メリットにもなります。

今日は猫の去勢や避妊手術について詳しくご紹介していきたいと思います。これから猫を飼う人や子猫を飼っている人、そうではない人にとってもしっかり知っておいてほしいことですので、ゆっくりじっくり読んでもらえるとうれしいです。

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猫の去勢や避妊手術はするべきか?

猫の去勢や避妊手術をするべきと言い切ることは難しいですが、家でペットとして飼うなら、できればしておいた方がよいでしょう。なぜなら、猫の去勢や避妊手術は、猫にとっても人にとってもメリットがあるからです。

まず、オス猫の場合、オス特有の病気である精巣腫瘍を未然に防ぐことになります。また、前立腺関連の病気の発生も抑えてくれます。去勢手術は精巣を取り除くことになりますので、オス猫特有の行動も制限されるようになります。

たとえば、縄張りを意識してほかのオスとケンカすることも減ります。ケンカが減れば、ケガをして傷跡から感染症にかかることもありますので、そのリスクも下がります。

オス猫特有の行動でいうと、家中に匂いをつけて回るスプレー行為や、ほかの猫に後ろからのしかかるマウント行為なども、去勢後にはしなくなると言われています。

ただ猫によっては去勢後も、こういった行動が残ってしまう子もいますので100%とは言い切れません。

メス猫の場合にも、オス猫同様卵胞嚢腫(らんぽうのうしゅ)を未然に防ぎ、乳がんや子宮系の病気の発生を抑えてくれます。

オス猫と比べて、メス猫特有の病気は命に関わるような病気が多いので、飼い主が子猫を望んでいる場合を除けば、なるべく避妊手術をしておく方が、猫にとって長生きにつながります。

また、外へ出かけることのある飼い猫の場合、避妊をしておかないと、飼い主が気づかない間に妊娠してしまうことが多々あります。

猫は多胎ですので、産むとなると1匹とはいきません。何匹もの子猫の世話ができる確証がない限り、うかつに妊娠させるようなことは避けましょう。

猫の去勢や避妊手術をしなかったらどうなる?

オス猫の去勢を行わなかった場合、生後5ヶ月から1歳を迎えるぐらいまでの間に発情期がやってきます。スプレー行動やマウント行為が始まり、年を追うごとにそれらは強くなっていきます。

また、縄張り意識も強く持ち続けますので、外へ出かける猫だとよその猫や野良猫とケンカをすることもあります。時により大量に血が出るほどの怪我をして帰ってくることもあるので、心配です。

外へ出かける猫の場合には、外でメス猫を妊娠させてしまうこともあり、野良猫や保健所に連れて行かれてしまう猫を増やしかねないということをよく覚えておいてください。

メス猫の場合には、前のところでお話ししたメス猫特有の病気のリスクが高くなります。外へ出かけて妊娠してしまうということもあり得ますね。

家に帰ってきて家で出産すれば、里親を探したり、自宅でしっかり育てるなどして面倒を見ることができますが、外で出産してしまった場合、元気に育ってくれる確率も低く、殺処分対象になってしまうことも少なくありません。

猫は非常に妊娠しやすい動物ですので、発情期に避妊手術をしていない猫が外を歩いていたら、100%妊娠して帰ってくると思ってもよいほどなんですよ。

完全室内飼いの場合は尚更すべきか?

何度も話に出てきているオス猫のスプレー行動、これが非常に厄介です。マウント行為はある程度目を光らせていれば事前に止めることができますが、スプレーは見えないところでしていたりするので、なかなか気づかず、強烈な臭いによって気づくということも少なくありません。

我が家のオス猫は、去勢を済ませたものの、1歳をすぎるころまでごくまれにスプレーをすることがありました。

臭いはなかなか取れないし、ほかの猫も落ち着かないので、去勢したのになぁと残念に思っていましたが、1歳をすぎて収まりました。ただし、マウント行為はいまだに出てくるので、元気のいい日は目を光らせています。

メス猫の場合には、避妊手術をしていないと、発情期に甲高い声で鳴いたりという行動があり、近所の目が非常に気になるようです。

私の自宅付近にも野良猫がおり、発情期に入ると鳴いているのですが、家の外から聞こえていても、よく響きわたる声です。家の中に入れておけば大丈夫、そこまでよその家に聞こえないだろう、というのは安易な考えですよ。

完全室内飼いで去勢や避妊手術をきちんとしておくべきなのは、これからお話しすることが一番の理由です。

多頭飼いの場合、家の中に去勢していないオス猫、避妊手術をしていないメス猫がいると、あっという間にその数を増やします。

子猫が生まれて慌てて去勢や避妊手術をさせようと思っても、親猫と合わせて数万という金額が必要になります。その金銭的リスクもきちんとふまえておかなければなりません。

払えないからとそのままにしておき、それがどんどん進むと、最近ニュースなどで耳にする多頭崩壊(たとうほうかい)という恐ろしいことになってしまうのです。

また、最初の代はよいですが、身内での近親交配が進むと、奇形や病弱な子猫が生まれやすくなってしまいます。

野良猫は本能的に近親交配の危険を感じて、縄張りの外に交配の相手を探しますが、家猫はそうはいきません。救われない命を増やさないためにも、去勢や避妊手術は必要なことなのです。

手術は生後何か月までにやるべき?

去勢手術は、生後47か月の間に行うべきだとされています。オス猫の場合には、スプレーなどの発情期に見られる行動を起こす前に去勢してしまうのが良いそうです。

猫が発情期を迎えるのは、生まれてからの日数ではなく、体重が2.5kgを超えてくる時期だと言われています。

オス猫で成長が早いと、生後4ヶ月と2kgを超えてくる子もいます。それをふまえて、メス猫は生後6か月~8か月の間に避妊手術を行うべきとされています。

オス猫は体の外に出ている精巣を取る手術なので、開腹ではなく、術後の回復も早いですが、メス猫は開腹手術で、体の中にある卵巣、加えて子宮を取ることもあります。

そうすると、非常に体への負担が大きいため、体がある程度大きくなった生後半年以降を目安としているのです。

手術の時には何キロ体重があればいい?

前のところでも少しお話ししましたが、手術を行える基準は2kg以上になってからとされています。それより少ないと体への負担が大きいため、手術は行えません。

オス猫の去勢、メス猫の避妊、どちらの手術も全身麻酔になるので、体重が少ないと、リスクがあがってしまうという理由もあります。

去勢や避妊手術に適した期間に入っても、体重が2kgを満たさない場合には、成長して体重が増えるのを待ちます。

なるべくは、生まれて最初の発情期までに去勢や避妊手術を済ませておくのがベストですが、猫の発情期の行動が定着してしまうのは、2回以上発情期を経験した猫に起こりやすく、2回目の発情期までには済ませられるとよいそうです。

去勢や避妊手術をしたら性格は変わる?

去勢や避妊手術をしたからと言って、猫の性格がころりと変わるということはありません。私自身、これまでに去勢・避妊手術をしたオス猫、メス猫を何匹も見てきましたが、特に大きな変化はなかったように思います。

一般的に言われるのが、オス猫は「やさしくなる」「甘えん坊になる」というものです。去勢前のオス猫は、縄張り意識が強く、強いオスであろうとするため、攻撃性も高いです。しかし、去勢することでそういった意識が弱まるため、やさしくなるんでしょうね。

メス猫はオス猫ほど変化がないと言われています。もともとメス猫は、ドライな性格の子が多いので、余計なのかもしれないですね。なんにせよ、猫にもそれぞれ性格があるので、個体差は大きいと思います。

時折、手術後に凶暴になった、おびえやすくなったなどという猫の姿も確認されています。これは、手術に対する恐怖からナーバスになっているせいでしょう。愛情を持って毎日接していれば元の猫ちゃんに戻ってくれますよ。

手術後に注意する点は?

手術後、麻酔から覚め、体に問題がないかを確認されるまでは、動物病院に泊まることになります。オス猫の場合は、朝入院して夕方には帰れることがほとんどですが、メス猫の場合には1日、2日は入院となることが多いです。

家に連れて帰ってから気をつけてあげたいことは、数日はゆっくり休ませてあげるということです。慣れない動物病院で長い時間過ごして、怖い手術を経験して猫もナーバスになっていますので、そっとしておいてあげましょう。

多頭飼いで騒がしい場合には、ゆっくりできるスペースを用意しておいてあげてください。手術から帰ってその日はあまり食べさせ過ぎないように気をつけ、翌日から通常通りのごはんにしましょう。

また、傷口を舐めて化膿させないよう、病院でつけてもらったエリザベスカラーや腹帯などは、獣医さんの許可が出るまで勝手に外さないようにしましょう。猫が勝手に外してしまっても、付け直す、病院に行って付け直してもらうなどしてください。

術後しばらくはとにかくよく様子を見ておきましょう。食欲は戻ったか、薬はきちんと飲めているか、排便・排尿はきちんとできているか、ぐったりしていないかなど、猫の様子が普段と違っていないのか、しっかり見てあげてください。

様子がおかしいところがあれば、かかりつけ医に電話してみる、受診するなどしましょう。

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まとめ

猫の去勢や避妊手術についておわかりいただけましたでしょうか?きちんと手術することで、猫の健康が守れたり、快適に暮らせるというメリットがあります。そして、命を奪われる猫の数も減らすことができるのです。

猫も大事な家族なので、手術と聞くと、飼い猫がかわいそうに思えてつい手術をためらってしまう飼い主さんもいるでしょうが、どうか広い目で見て、何が最善なのかをよく考えてみてくださいね。


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